医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

悪化するジェネリックのビジネス環境

第123回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2017年6月15日号

 ジェネリック(GE)を取り巻く環境が多くの先進国で悪化している。日本でもGE大手3社(日医工、沢井製薬、東和薬品)は17年3月期にいずれも増収となったが、営業利益は2ケタ減少した。トップの日医工は、買収したセイジェントの売上原価率が76.6%と高いことや日本は販売価格の低下による簿価の切り下げにより、全体の売上原価率は65.3%となり、前期より2.6ポイント悪化した。 GEで世界最大手のテバのGE事業の16年の売上原価率は52.5%、2位サンドの売上原価率は58.3%であり、日医工が中期経営計画の「ジェネリックメーカーとして世界で卓越する」目標を実現するなら、まず売上原価率を最大でも60%以下にする必要がある。欧州全体でGEを販売しているスロベニア最大企業のクルカは全体の売上高が11.74億ユーロ(約1409億円)に対し、売上原価率は46.6%に過ぎない。欧州は...  ジェネリック(GE)を取り巻く環境が多くの先進国で悪化している。日本でもGE大手3社(日医工、沢井製薬、東和薬品)は17年3月期にいずれも増収となったが、営業利益は2ケタ減少した。トップの日医工は、買収したセイジェントの売上原価率が76.6%と高いことや日本は販売価格の低下による簿価の切り下げにより、全体の売上原価率は65.3%となり、前期より2.6ポイント悪化した。 GEで世界最大手のテバのGE事業の16年の売上原価率は52.5%、2位サンドの売上原価率は58.3%であり、日医工が中期経営計画の「ジェネリックメーカーとして世界で卓越する」目標を実現するなら、まず売上原価率を最大でも60%以下にする必要がある。欧州全体でGEを販売しているスロベニア最大企業のクルカは全体の売上高が11.74億ユーロ(約1409億円)に対し、売上原価率は46.6%に過ぎない。欧州は国

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