医薬経済オンライン

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医薬経済気象台

梯子外しのリスクに備えたい

―進む世界のトランプ離れ―

2017年6月15日号

 イタリア・タオルミーナで開催されたG7サミット(先進国首脳会議)で、米国のトランプ大統領と欧州首脳の貿易、地球温暖化を巡る意見の対立が明確になった。そのうち地球温暖化問題に対する米国の結論は、パリ協定からの離脱だった。 パリ協定は世界約200ヵ国が参加した地球温暖化対策に関するルールだ。国連主導のもとに長い時間と関係者の努力によってまとめられた協定で、参加しなかったのはシリアとニカラグアだけである。温暖化問題は地球が直面する全世界的課題、影響は経年とともに広がる動きにある。今回は米国の現状と今後に視点を当てる。 米国の温室ガス排出量は中国に次いで世界2位にある。米国こそ積極的に取り組まなければならない課題だが、トランプ大統領の選挙地盤であるラストベルト地帯の一角を占める石炭産業、鉄鋼業の保護を優先させた。足元の利害だけに目を奪われるト...  イタリア・タオルミーナで開催されたG7サミット(先進国首脳会議)で、米国のトランプ大統領と欧州首脳の貿易、地球温暖化を巡る意見の対立が明確になった。そのうち地球温暖化問題に対する米国の結論は、パリ協定からの離脱だった。 パリ協定は世界約200ヵ国が参加した地球温暖化対策に関するルールだ。国連主導のもとに長い時間と関係者の努力によってまとめられた協定で、参加しなかったのはシリアとニカラグアだけである。温暖化問題は地球が直面する全世界的課題、影響は経年とともに広がる動きにある。今回は米国の現状と今後に視点を当てる。 米国の温室ガス排出量は中国に次いで世界2位にある。米国こそ積極的に取り組まなければならない課題だが、トランプ大統領の選挙地盤であるラストベルト地帯の一角を占める石炭産業、鉄鋼業の保護を優先させた。足元の利害だけに目を奪われるトラン

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