医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬剤経済学

考慮すべき要素を拡大する折衷案

第5回 CEAに拠らない評価法

2017年7月1日号

 満たされない医療ニーズに応える画期的な新薬は、高額であっても価値は高い。保険給付がなく、費用を自己負担するときでさえ便益が上回る、というのがD.ラクダワラ(南カリフォルニア大学)らの主張だ。ただ、「社会余剰を生む価格」が前提であり、この条件をクリアする新薬がどのくらいあるか、ほとんど言及していない。 主張のとおり新薬に高い価値が認められたとして、価値を反映する高い価格を受け入れるとき、医療費負担はどうなのかも、ほとんど論じていない。 費用対効果分析(CEA)のアプローチは米国で抵抗に遭っており、第2次健康と医療に関する費用対効果委員会が20年ぶりに改善の勧告をまとめた(JAMA2016年9月13日)のだが、限られた医療資源の効率的配分というCEAの問題意識を否定する姿勢が反対論の底流にある。ピーター・ニューマン(タフツ大学医療センター)...  満たされない医療ニーズに応える画期的な新薬は、高額であっても価値は高い。保険給付がなく、費用を自己負担するときでさえ便益が上回る、というのがD.ラクダワラ(南カリフォルニア大学)らの主張だ。ただ、「社会余剰を生む価格」が前提であり、この条件をクリアする新薬がどのくらいあるか、ほとんど言及していない。 主張のとおり新薬に高い価値が認められたとして、価値を反映する高い価格を受け入れるとき、医療費負担はどうなのかも、ほとんど論じていない。 費用対効果分析(CEA)のアプローチは米国で抵抗に遭っており、第2次健康と医療に関する費用対効果委員会が20年ぶりに改善の勧告をまとめた(JAMA2016年9月13日)のだが、限られた医療資源の効率的配分というCEAの問題意識を否定する姿勢が反対論の底流にある。ピーター・ニューマン(タフツ大学医療センター)ら

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence