医薬経済オンライン

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バイアル内残薬を狙う自民行革本部

「有効活用」は医療費削減の特効薬となるか

2017年7月15日号

「何の話だか、私も聞いていないのよ」 6月6日、記者団にそうこぼしたのは自民党の渡嘉敷奈緒美厚生労働部会長だ。党内調整の実務者たる部会長すら知らない案件として、党行政改革推進本部がひっそりと、ある医療費適正化策を練っている。それが医療機関で抗がん剤などのバイアル製剤を調製し、必要量を患者に投与した後に余る「バイアル内残薬」の活用だ。 とくに抗がん剤では、患者の体重に合わせた厳密な投与量の計算が必要になる。複数の規格を組み合わせて調製しても、バイアル内に薬剤が残ってしまうのは避けられないことだ。このバイアル内残薬は、通常であれば細菌汚染などの恐れがあるため、そのまま廃棄されてしまう。「毎年、約726億円の抗がん剤が廃棄されている」 これは、バイアル内残薬の活用法を研究する慶應義塾大学大学院の岩本隆特任教授の試算だ。抗PD1抗体「オプジーボ... 「何の話だか、私も聞いていないのよ」 6月6日、記者団にそうこぼしたのは自民党の渡嘉敷奈緒美厚生労働部会長だ。党内調整の実務者たる部会長すら知らない案件として、党行政改革推進本部がひっそりと、ある医療費適正化策を練っている。それが医療機関で抗がん剤などのバイアル製剤を調製し、必要量を患者に投与した後に余る「バイアル内残薬」の活用だ。 とくに抗がん剤では、患者の体重に合わせた厳密な投与量の計算が必要になる。複数の規格を組み合わせて調製しても、バイアル内に薬剤が残ってしまうのは避けられないことだ。このバイアル内残薬は、通常であれば細菌汚染などの恐れがあるため、そのまま廃棄されてしまう。「毎年、約726億円の抗がん剤が廃棄されている」 これは、バイアル内残薬の活用法を研究する慶應義塾大学大学院の岩本隆特任教授の試算だ。抗PD1抗体「オプジーボ」だ

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