卸とメーカーの関係に「変化の兆し」
病院市場で気を吐くアルフレッサ
2017年7月15日号
医薬品卸4社の16年度の販売先別の売上高(表1)と製薬企業別の売上高(表2)を見ると、興味深い内容が読み取れる。 調剤薬局市場は薬価改定と調剤報酬改定の影響もあり、厳しい状況だった。4社合計の売上高は前年度比▲4.9%の3兆6974億円で、構成比50%を下回った。とくに東邦薬品が▲9.4%と目立つ。C型肝炎治療薬の薬価引き下げの影響もあるが、同じ製品を売っていたスズケンは▲5.9%にとどまっているので、これだけでは説明できない。 また、東邦は薬局共創未来グループを形成、調剤薬局事業に注力していることを考えると、マイナス幅が大きくなった実績は腑に落ちない。考えられるのは調剤薬局チェーンによる卸絞り込み戦略が響いているかもしれないことだ。グループ内に薬局を囲い込めば込むほど、調剤チェーンが拒絶反応を示し、取引量を減らすという動きである。また、価格交...
医薬品卸4社の16年度の販売先別の売上高(表1)と製薬企業別の売上高(表2)を見ると、興味深い内容が読み取れる。 調剤薬局市場は薬価改定と調剤報酬改定の影響もあり、厳しい状況だった。4社合計の売上高は前年度比▲4.9%の3兆6974億円で、構成比50%を下回った。とくに東邦薬品が▲9.4%と目立つ。C型肝炎治療薬の薬価引き下げの影響もあるが、同じ製品を売っていたスズケンは▲5.9%にとどまっているので、これだけでは説明できない。 また、東邦は薬局共創未来グループを形成、調剤薬局事業に注力していることを考えると、マイナス幅が大きくなった実績は腑に落ちない。考えられるのは調剤薬局チェーンによる卸絞り込み戦略が響いているかもしれないことだ。グループ内に薬局を囲い込めば込むほど、調剤チェーンが拒絶反応を示し、取引量を減らすという動きである。また、価格交渉力
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