医薬経済オンライン

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エンディングノート

小沢遼子・政治評論家

第4回

2017年7月15日号

死とは「消える」こと荒々しい人生だった 大学に入ってすぐに肺結核と診断され、2年7ヵ月、清瀬にある療養所にいましたが、それ以降は大病をしたことがないので、94歳で亡くなった母と同じくらいは生きられるだろうと思っています。今年、80歳になったから、あと十数年。 大学に行く女性がまだ珍しかった時代、母は、女の人が自立できないのは悲劇で「どうしても大学に行け」と考える人でした。私が結婚するとは思ってなかったみたいで、26歳のときに大学の同窓生と結婚したいと言い出した際、相手の家族構成を聞いた母の顔が青ざめたのを覚えています。 結婚式に向かうために家を出たあと、実家に残してあった私の本を庭に投げ捨てて燃やしてしまって……。それほど、怒ってました。確かに、舅姑に加えて弟や妹たちも同居する大家族の長男と結婚して、その家に入ったので、6個のお弁当づくりから1... 死とは「消える」こと荒々しい人生だった 大学に入ってすぐに肺結核と診断され、2年7ヵ月、清瀬にある療養所にいましたが、それ以降は大病をしたことがないので、94歳で亡くなった母と同じくらいは生きられるだろうと思っています。今年、80歳になったから、あと十数年。 大学に行く女性がまだ珍しかった時代、母は、女の人が自立できないのは悲劇で「どうしても大学に行け」と考える人でした。私が結婚するとは思ってなかったみたいで、26歳のときに大学の同窓生と結婚したいと言い出した際、相手の家族構成を聞いた母の顔が青ざめたのを覚えています。 結婚式に向かうために家を出たあと、実家に残してあった私の本を庭に投げ捨てて燃やしてしまって……。それほど、怒ってました。確かに、舅姑に加えて弟や妹たちも同居する大家族の長男と結婚して、その家に入ったので、6個のお弁当づくりから1日が

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