経済記事の読み方
再燃した「銀行カードローン」問題
一般常識では計れない発言まで
2017年7月15日号
銀行のカードローン問題が、またぞろ議論を呼んでいる。16年10月に日本弁護士連合会が金融庁などに向けて過剰融資の防止を求める意見書を出したことを発端に、銀行のローン推進に疑問符が付き始めているのだ。この件については本欄で紹介した(17年1月15日号既報)が、その後の展開を追ってみる。 日弁連が出した意見書は、当局に加えて全国銀行協会にも届いていたが、全銀協は意見書に対して目立った反応は示さなかった。 ところが、16年12月に金融庁が銀行カードローンに関して実態調査をするとのニュースが流れると、定例記者会見の席上、遠回しながら質問に答えるかたちで初めて言及した。「銀行の融資姿勢について指摘を受けているケースも出てきているが、健全な消費者金融市場の形成に向けて、今一度各行が適切な業務運営を行っているか自ら点検していく必要がある」(國部毅会長・当時) ...
銀行のカードローン問題が、またぞろ議論を呼んでいる。16年10月に日本弁護士連合会が金融庁などに向けて過剰融資の防止を求める意見書を出したことを発端に、銀行のローン推進に疑問符が付き始めているのだ。この件については本欄で紹介した(17年1月15日号既報)が、その後の展開を追ってみる。 日弁連が出した意見書は、当局に加えて全国銀行協会にも届いていたが、全銀協は意見書に対して目立った反応は示さなかった。 ところが、16年12月に金融庁が銀行カードローンに関して実態調査をするとのニュースが流れると、定例記者会見の席上、遠回しながら質問に答えるかたちで初めて言及した。「銀行の融資姿勢について指摘を受けているケースも出てきているが、健全な消費者金融市場の形成に向けて、今一度各行が適切な業務運営を行っているか自ら点検していく必要がある」(國部毅会長・当時) ここ
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