医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

介護保険の財政構造を考える

第27回

東京財団研究員兼政策プロデューサー 三原 岳

2017年8月1日号

 住民票の取得などで市区町村の役場に行くと、「国保窓口」とともに「介護保険窓口」といった看板を見かけたことはないだろうか。これは、介護保険制度の財政を市町村が運営しているひとつの現れである。 では、その財政制度はどんな原則で運営されているのだろうか。実は、慢性的な財政赤字に苦しむ市町村国民健康保険の反省に立った工夫がいくつか講じられている。介護保険制度の原則を再確認しつつ、現状や課題を考察するシリーズの第3回では、市町村国保と対比させつつ、介護保険の財政構造を再考する。負担と給付の簡素な関係 6月1日号と7月1日号で説明したとおり、介護保険は「高齢者の自己決定」という理念を掲げており、それを支える財源構造としては「40歳以上の国民を被保険者、市町村を保険者とする制度」と一般的に説明されている。その財政構造を概観すると、税金と40歳以上の人が...  住民票の取得などで市区町村の役場に行くと、「国保窓口」とともに「介護保険窓口」といった看板を見かけたことはないだろうか。これは、介護保険制度の財政を市町村が運営しているひとつの現れである。 では、その財政制度はどんな原則で運営されているのだろうか。実は、慢性的な財政赤字に苦しむ市町村国民健康保険の反省に立った工夫がいくつか講じられている。介護保険制度の原則を再確認しつつ、現状や課題を考察するシリーズの第3回では、市町村国保と対比させつつ、介護保険の財政構造を再考する。負担と給付の簡素な関係 6月1日号と7月1日号で説明したとおり、介護保険は「高齢者の自己決定」という理念を掲げており、それを支える財源構造としては「40歳以上の国民を被保険者、市町村を保険者とする制度」と一般的に説明されている。その財政構造を概観すると、税金と40歳以上の人が支払

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