海外時報
オバマケア廃棄とトランプケア創設の苦闘
曲折の1ヵ月、振り回した大統領
2017年8月1日号
トランプ政権と議会共和党によるオバマケアの廃棄――保険加入の強要はせずに、市場競争と患者の選択、規制緩和を強調した医療制度に代える計画の決着は付かなかった。7月18日、ワシントン・ポストの記者“総代”ダン・バルツは「7年にわたり保守派を勢い付け、結束させてきた聖戦は幻影であり、解決策のない反対運動だったと判明した」と酷評した。 保守強硬派と穏健派の双方に不人気な原案を見直した改訂版も反対に遭って絶望になり、やけ気味の代替案なし、オバマケア廃棄のみの方針も拒まれた結果だった。 しかし翌19日、ニューヨーク・タイムスの共和党担当カール・ハルスは、“上院運営の達人”ミッチ・マコネルが死亡宣告寸前に息を吹き込み可能性を残した、と伝えた。迷走の原因である大統領は共和党議員とのランチで「公約実現まで夏休みをとるな」と檄を飛ばし、マコネルは「どんな提案・修正...
トランプ政権と議会共和党によるオバマケアの廃棄――保険加入の強要はせずに、市場競争と患者の選択、規制緩和を強調した医療制度に代える計画の決着は付かなかった。7月18日、ワシントン・ポストの記者“総代”ダン・バルツは「7年にわたり保守派を勢い付け、結束させてきた聖戦は幻影であり、解決策のない反対運動だったと判明した」と酷評した。 保守強硬派と穏健派の双方に不人気な原案を見直した改訂版も反対に遭って絶望になり、やけ気味の代替案なし、オバマケア廃棄のみの方針も拒まれた結果だった。 しかし翌19日、ニューヨーク・タイムスの共和党担当カール・ハルスは、“上院運営の達人”ミッチ・マコネルが死亡宣告寸前に息を吹き込み可能性を残した、と伝えた。迷走の原因である大統領は共和党議員とのランチで「公約実現まで夏休みをとるな」と檄を飛ばし、マコネルは「どんな提案・修正案も
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