医薬経済オンライン

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5年後の姿は「ミレニアム」の販社

「タケダイズム」の旗を降ろす武田薬品(下)

2017年8月1日号

 「5年後生存率はよくて5割かな」。がん患者の余命宣告では、元よりない。国内製薬業界の雄である武田薬品が、名実ともに今のポジションを保てる見通しを信用調査会社の幾人かに聞いた最大公約数的な見解である。同社では社内が軋むこともお構いなしに、クリストフ・ウェバー社長を筆頭とする経営陣によって聖域なき構造改革が断行されている。それは古き良き武田を知る者にとって、「腑分け」に近いグロテスクなものとなっている。果たして、「名門破壊」の先に待つものは……。自社創製品がない組織の末路 7月18日、ネガティブニュースの連続で消沈していた武田の一般株主は、久しぶりの好情報に一瞬とはいえ、胸を撫で下ろしたことだろう。武田が08年に約8900億円で買収・子会社化した米ミレニアムが創製し、今や武田の最主力薬となっている多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド」に“延命”の光が差...  「5年後生存率はよくて5割かな」。がん患者の余命宣告では、元よりない。国内製薬業界の雄である武田薬品が、名実ともに今のポジションを保てる見通しを信用調査会社の幾人かに聞いた最大公約数的な見解である。同社では社内が軋むこともお構いなしに、クリストフ・ウェバー社長を筆頭とする経営陣によって聖域なき構造改革が断行されている。それは古き良き武田を知る者にとって、「腑分け」に近いグロテスクなものとなっている。果たして、「名門破壊」の先に待つものは……。自社創製品がない組織の末路 7月18日、ネガティブニュースの連続で消沈していた武田の一般株主は、久しぶりの好情報に一瞬とはいえ、胸を撫で下ろしたことだろう。武田が08年に約8900億円で買収・子会社化した米ミレニアムが創製し、今や武田の最主力薬となっている多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド」に“延命”の光が差し込

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