平時医療体制の破錠に備える~電光石火こそ最良の有事医療~
爆傷の5分類について
第34回
愛知医科大学 非常勤講師 照井資規
2017年8月15日号
日本では銃器の所持が、世界に類のないほどに厳しく規制されている。また多人数を殺傷できる自動小銃のような銃器を製造するには、相応の技術と設備を要するため、銃の乱射事件により平時の医療態勢が破綻してしまう恐れは外国に比べ非常に少ない。だが、爆弾製造は中学生程度の化学知識があれば可能なため、爆発物によるテロは国内でいつでも起こり得るものとして備えなければならない。 爆発物によってもたらされる外傷を「爆傷」と言う。ここでの「傷」とは、5種類に分類可能な損傷をまとめて指すための総称である。今回は爆傷について考察した。 74年8月30日、東アジア反日武装戦線が三菱重工ビル(現丸の内2丁目ビル)を爆破し8人が死亡、385人が重軽傷を負った。爆弾は、潤滑油や塗料などの液体を入れて運搬・貯蔵に用いられる鋼鉄製の容器「ペール缶」2個に詰められた塩素酸塩系の混...
日本では銃器の所持が、世界に類のないほどに厳しく規制されている。また多人数を殺傷できる自動小銃のような銃器を製造するには、相応の技術と設備を要するため、銃の乱射事件により平時の医療態勢が破綻してしまう恐れは外国に比べ非常に少ない。だが、爆弾製造は中学生程度の化学知識があれば可能なため、爆発物によるテロは国内でいつでも起こり得るものとして備えなければならない。 爆発物によってもたらされる外傷を「爆傷」と言う。ここでの「傷」とは、5種類に分類可能な損傷をまとめて指すための総称である。今回は爆傷について考察した。 74年8月30日、東アジア反日武装戦線が三菱重工ビル(現丸の内2丁目ビル)を爆破し8人が死亡、385人が重軽傷を負った。爆弾は、潤滑油や塗料などの液体を入れて運搬・貯蔵に用いられる鋼鉄製の容器「ペール缶」2個に詰められた塩素酸塩系の混合爆
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