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鳥集徹の口に苦い話~媚びないジャーナリストの劇薬処方箋~

都会ではすでに医師余り 受験の入り口から改革すべき

第45回

鳥集徹

2017年9月1日号

「都会ではすでに医者余りですよ。医者が多いから、都会のほうが給料は安いんです」 先日、卒後6年目の若手医師と話していて、すでに起こっている現実の一端を知ることができた。「医療崩壊」という言葉が流行り、医師不足や地域偏在が盛んに言われ始めたのは06年頃のことで、その言葉に押されるように、医学部の定員が増やされてきた。増員前の07年には7600人ほどだったのが、国際医療福祉大学と東北医科薬科大学の新設もあって、昨年はついに9420人と1800人ほども増えた。 つまり、たった10年で定員100人規模の医学部が18校も新設されたのと同然の勢いで増えたのだ。加計学園の獣医学部どころでない増え方だ。 一方で、日本の人口は今後、縮小していく見込みだ。すでに厚生労働省は16年の検討会で、33年頃には医師の需要と供給が均衡し、40年には1.8万人の供給過剰になると予測し... 「都会ではすでに医者余りですよ。医者が多いから、都会のほうが給料は安いんです」 先日、卒後6年目の若手医師と話していて、すでに起こっている現実の一端を知ることができた。「医療崩壊」という言葉が流行り、医師不足や地域偏在が盛んに言われ始めたのは06年頃のことで、その言葉に押されるように、医学部の定員が増やされてきた。増員前の07年には7600人ほどだったのが、国際医療福祉大学と東北医科薬科大学の新設もあって、昨年はついに9420人と1800人ほども増えた。 つまり、たった10年で定員100人規模の医学部が18校も新設されたのと同然の勢いで増えたのだ。加計学園の獣医学部どころでない増え方だ。 一方で、日本の人口は今後、縮小していく見込みだ。すでに厚生労働省は16年の検討会で、33年頃には医師の需要と供給が均衡し、40年には1.8万人の供給過剰になると予測して

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