看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
「グローバル」にエビデンスを広める難しさ
第3回
大阪大学大学院医学系研究科 統合保健看護科学分野准教授 公益財団法人浅香山病院臨床研修特任部長 山川みやえ
2017年10月1日号
「まだ固いんですよねぇ」 見た目マイルドな医薬経済社の“鬼記者”S氏の指摘を受けた。そうか、この雑誌はリスファクスと同じ会社だった。このS氏、聞けば同じ大学出身、校舎も一緒だった。勝手に先輩と思っていたのだが、実際は後輩だった。会う人全員が自分より年上だと思っているなんて、何という思い込みの激しいことなのだと、思わず笑った。こういう人がグローバルについて語るのだから……。 さて、第3回の原稿はアラブ首長国連邦のドバイから関西国際空港に向かう機中で執筆している。何でそんなところにいるのかと思われるだろう。9月中旬、ある会議と学会に参加するため、南アフリカ共和国のケープタウンに出張していた。ケープタウンからドバイを経由して帰国の途についているなかで、今回は旅行記をネタにしようと決めた。 ただ、その前に話しておきたいことがある。私はケアについての...
「まだ固いんですよねぇ」 見た目マイルドな医薬経済社の“鬼記者”S氏の指摘を受けた。そうか、この雑誌はリスファクスと同じ会社だった。このS氏、聞けば同じ大学出身、校舎も一緒だった。勝手に先輩と思っていたのだが、実際は後輩だった。会う人全員が自分より年上だと思っているなんて、何という思い込みの激しいことなのだと、思わず笑った。こういう人がグローバルについて語るのだから……。 さて、第3回の原稿はアラブ首長国連邦のドバイから関西国際空港に向かう機中で執筆している。何でそんなところにいるのかと思われるだろう。9月中旬、ある会議と学会に参加するため、南アフリカ共和国のケープタウンに出張していた。ケープタウンからドバイを経由して帰国の途についているなかで、今回は旅行記をネタにしようと決めた。 ただ、その前に話しておきたいことがある。私はケアについてのエビ
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