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オンザスクリュー

「処分庁」から「育成庁」へ転換を急ぐ金融庁

2017年10月1日号

 金融庁が、発足から20年目という節目を迎え「処分庁」から「育成庁」への脱皮をめざしている。金融庁の有識者会議は17年春、金融機関の健全性や信頼性を維持するために厳しい処分を科してきた行政を、官民の対話で成長を促す検査・監督への転換を掲げる報告書をまとめた。報告書を踏まえ、金融庁は、99年に導入した検査官の手引書「金融検査マニュアル」を廃止するほか、検査局を組織改正し「金融検査」を抜本的に見直す。 金融危機の最中に大蔵省接待汚職事件が発覚し、大蔵省から金融機関の検査・監督部門が分離して、前身の金融監督庁が発足した。監督庁が発足した98年は、バブルの後遺症で銀行が多額の不良債権に苦しんでいた時期で、監督庁は日本の金融システムへの信頼回復を優先させ、銀行に不良債権処理を厳しく迫った。 今は不良債権問題を封じ込め、残高は過去最低を更新している。米国や...  金融庁が、発足から20年目という節目を迎え「処分庁」から「育成庁」への脱皮をめざしている。金融庁の有識者会議は17年春、金融機関の健全性や信頼性を維持するために厳しい処分を科してきた行政を、官民の対話で成長を促す検査・監督への転換を掲げる報告書をまとめた。報告書を踏まえ、金融庁は、99年に導入した検査官の手引書「金融検査マニュアル」を廃止するほか、検査局を組織改正し「金融検査」を抜本的に見直す。 金融危機の最中に大蔵省接待汚職事件が発覚し、大蔵省から金融機関の検査・監督部門が分離して、前身の金融監督庁が発足した。監督庁が発足した98年は、バブルの後遺症で銀行が多額の不良債権に苦しんでいた時期で、監督庁は日本の金融システムへの信頼回復を優先させ、銀行に不良債権処理を厳しく迫った。 今は不良債権問題を封じ込め、残高は過去最低を更新している。米国や欧州

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