医薬経済オンライン

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「オブリーン」店晒しの余波

抗肥満薬市場開拓の行方は

2017年10月1日号

「現場で太った患者さんと向き合っていたら、そんな言葉は出ない」 糖尿病領域で著名な専門医には悔やみきれない出来事がある。 今、世間では肥満のタレントを起用し、施術のビフォーアフターを喧伝するテレビCMが多数流れ、皇居周辺にはランナーが押し寄せている。健康志向が高まったためか、それが、議論をあらぬ方向へ導いた。 今から4年前。13年11月13日に厚生労働省内で開催した中央社会保険医療協議会総会で、前代未聞の事象が発生した。「(体重)50キロの人が1キロ減るだけ」 武田薬品の抗肥満薬「オブリーン」(一般名=セチリスタット)が中医協委員から集中砲火を浴び、薬価収載見送りとなったことである。有効性を示す「3%」の体重減少率に、「医療上の必要性」の疑義がついた。 当然ながら、有効性や安全性に関しては、薬事・食品衛生審議会の審査を経ている。それにもかかわら... 「現場で太った患者さんと向き合っていたら、そんな言葉は出ない」 糖尿病領域で著名な専門医には悔やみきれない出来事がある。 今、世間では肥満のタレントを起用し、施術のビフォーアフターを喧伝するテレビCMが多数流れ、皇居周辺にはランナーが押し寄せている。健康志向が高まったためか、それが、議論をあらぬ方向へ導いた。 今から4年前。13年11月13日に厚生労働省内で開催した中央社会保険医療協議会総会で、前代未聞の事象が発生した。「(体重)50キロの人が1キロ減るだけ」 武田薬品の抗肥満薬「オブリーン」(一般名=セチリスタット)が中医協委員から集中砲火を浴び、薬価収載見送りとなったことである。有効性を示す「3%」の体重減少率に、「医療上の必要性」の疑義がついた。 当然ながら、有効性や安全性に関しては、薬事・食品衛生審議会の審査を経ている。それにもかかわらず、

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