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海外時報

PCSK9阻害剤レパーサの「反論」

価値を体現した価格とは

2017年10月1日号

 強力な脂質低減力でスタチン剤を超える超大型の期待を集め、2年前にデビューしたものの、「近年のバイオファーマの商業的失望」に喘ぐPCSK9阻害剤。この画期的新薬を巡る、経済学的評価論争は、科学的であるはずの費用対効果算定が〝見方〟で左右され、〝正解〟を読み取るのが難しい様相を映し出した。 今春、「レパーサ」(エボロクマブ)のアウトカム研究であるFOURIERのデータが報告された。臨床結果の確認を待たず、脂質低減効果を代理指標に承認されたこの注射薬は、脂質低減と心血管(CV)イベント回避の関連性から、リスク軽減が推定され、新薬利用に伴う費用増加は臨床的な便益を請け負うか議論されてきた。 アウトカム研究の結果から、リスク軽減の推定値は実際値に置き換えられ、改めて標準療法に対する増分費用効果比(ICER)が算定された。2年あまりの観察で心筋梗...  強力な脂質低減力でスタチン剤を超える超大型の期待を集め、2年前にデビューしたものの、「近年のバイオファーマの商業的失望」に喘ぐPCSK9阻害剤。この画期的新薬を巡る、経済学的評価論争は、科学的であるはずの費用対効果算定が〝見方〟で左右され、〝正解〟を読み取るのが難しい様相を映し出した。 今春、「レパーサ」(エボロクマブ)のアウトカム研究であるFOURIERのデータが報告された。臨床結果の確認を待たず、脂質低減効果を代理指標に承認されたこの注射薬は、脂質低減と心血管(CV)イベント回避の関連性から、リスク軽減が推定され、新薬利用に伴う費用増加は臨床的な便益を請け負うか議論されてきた。 アウトカム研究の結果から、リスク軽減の推定値は実際値に置き換えられ、改めて標準療法に対する増分費用効果比(ICER)が算定された。2年あまりの観察で心筋梗塞は

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