険しき山場にさしかかる「大塚」
脆さも見える「ポスト・エビリファイ」対策
2017年10月15日号
月日が経つのは早いもので、大塚製薬や大鵬薬品などを傘下に抱える大塚ホールディングス(HD)が東証一部に上場してから、この12月で丸7年が経過する。リーマン・ショックの記憶も生々しかった10年当時、第一生命保険と並ぶ大型上場とあって市場関係者の注目は高かったが、上場初日の初値は公募価格を3%上回る2170円にとどまった。自社創製した抗精神病薬「エビリファイ」がすでに年商4000億円を超えるブロックバスターへと成長していたにもかかわらず、来るべきパテントクリフへの懸念と、「ポカリスエット」「カロリーメイト」などを手掛けるニュートラシューティカルズ(NC)事業が抱える低収益構造とが機関投資家の間ではマイナス材料となり、“ご祝儀相場”とはならなかったと記憶している。 本稿を執筆している10月10日時点での大塚HDの株価(終値)は4520円。数字の上では...
月日が経つのは早いもので、大塚製薬や大鵬薬品などを傘下に抱える大塚ホールディングス(HD)が東証一部に上場してから、この12月で丸7年が経過する。リーマン・ショックの記憶も生々しかった10年当時、第一生命保険と並ぶ大型上場とあって市場関係者の注目は高かったが、上場初日の初値は公募価格を3%上回る2170円にとどまった。自社創製した抗精神病薬「エビリファイ」がすでに年商4000億円を超えるブロックバスターへと成長していたにもかかわらず、来るべきパテントクリフへの懸念と、「ポカリスエット」「カロリーメイト」などを手掛けるニュートラシューティカルズ(NC)事業が抱える低収益構造とが機関投資家の間ではマイナス材料となり、“ご祝儀相場”とはならなかったと記憶している。 本稿を執筆している10月10日時点での大塚HDの株価(終値)は4520円。数字の上では倍に
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