医薬経済オンライン

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看護学者から見た個別化医療とグローバリズム

グローバルな動きを妨げる個人の欠落した自律心

第4回

大阪大学大学院医学系研究科 統合保健看護科学分野准教授 公益財団法人浅香山病院臨床研修特任部長 山川みやえ

2017年11月1日号

 10月19日、マルホが「ヒルドイドソフト軟膏」の美容目的での処方に対し、適正使用を促した。ヒルドイドは私の領域では患者にとても有用な保湿剤なので、困ったものだと思うと同時に、悪いのは会社でなく、処方する医師、もっと言えば処方を希望するユーザーだと感じた。保険適用されているから医学的効果のあるものが、美容に使えるということなのだろう。将来的には、こういう軟膏系の外用薬を、単剤処方では保険適用にしないとの構想もあると聞く。制度に右往左往する人々 保険制度なんて人がつくりだした中途半端なルールなのに、保険適用であるかどうかで大袈裟な議論が展開されている。看護でも看護ケアに診療報酬がつくかが問題で、それにエネルギーを注いでいる人たちもいる。確かに一定のエビデンスレベルを保証するものが保険適用であるので、それなりの質は担保されていると思う。だが、見...  10月19日、マルホが「ヒルドイドソフト軟膏」の美容目的での処方に対し、適正使用を促した。ヒルドイドは私の領域では患者にとても有用な保湿剤なので、困ったものだと思うと同時に、悪いのは会社でなく、処方する医師、もっと言えば処方を希望するユーザーだと感じた。保険適用されているから医学的効果のあるものが、美容に使えるということなのだろう。将来的には、こういう軟膏系の外用薬を、単剤処方では保険適用にしないとの構想もあると聞く。制度に右往左往する人々 保険制度なんて人がつくりだした中途半端なルールなのに、保険適用であるかどうかで大袈裟な議論が展開されている。看護でも看護ケアに診療報酬がつくかが問題で、それにエネルギーを注いでいる人たちもいる。確かに一定のエビデンスレベルを保証するものが保険適用であるので、それなりの質は担保されていると思う。だが、見直し

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