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医政羅針盤

保険給付範囲を巡る議論の行方と問題点

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2017年11月1日号

 厚生労働省の鈴木康裕医務技監は、9月9日に金沢市で開催された全日本病院学会における特別講演のなかで、今後、医療保険制度の給付範囲についての議論が必要になるとの私見を述べた。鈴木医務技監の講演は、18年度診療報酬改定や医師の「働き方改革」を巡る問題について論じたあと、将来に向けての私見として、①アウトカムに基づく評価、②ベスト・ミックス・プロフェッショナル、③プレシジョン・メディシン、④ICTの推進――について言及する内容だった。 これらは非常に重要な論点であり、今後、検討を深める必要があるが、鈴木医務技監は、これらの問題に加えて、医療財源問題が厳しくなることを想定して、「私はここ1、2年のうちに、カタストロフィック保険か、混合診療是認かなど、国民的議論を行うことが必要ではないかと考えている」と発言したと報じられている(エムスリー『医療維新』「...  厚生労働省の鈴木康裕医務技監は、9月9日に金沢市で開催された全日本病院学会における特別講演のなかで、今後、医療保険制度の給付範囲についての議論が必要になるとの私見を述べた。鈴木医務技監の講演は、18年度診療報酬改定や医師の「働き方改革」を巡る問題について論じたあと、将来に向けての私見として、①アウトカムに基づく評価、②ベスト・ミックス・プロフェッショナル、③プレシジョン・メディシン、④ICTの推進――について言及する内容だった。 これらは非常に重要な論点であり、今後、検討を深める必要があるが、鈴木医務技監は、これらの問題に加えて、医療財源問題が厳しくなることを想定して、「私はここ1、2年のうちに、カタストロフィック保険か、混合診療是認かなど、国民的議論を行うことが必要ではないかと考えている」と発言したと報じられている(エムスリー『医療維新』「医師

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