医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医政羅針盤

曖昧になる機能別必要病床数の位置付け

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2017年11月15日号

 診療報酬改定や地域医療構想に共通した流れとして、急性期病床の削減がある。医療提供体制と患者像とのギャップを解消することは不可欠だが、そのために用いる政策手法や枠組みが実態と乖離してしまっては、必ずしもうまくいかない。最近、厚生労働省が丁寧に説明すればするほど、何のために示した数字なのか、ますますわかりにくくなっているのが地域医療構想の機能別必要病床数だ。 9月9日に金沢市で開催された全日本病院学会における講演のなかで、厚労省の武田俊彦医政局長は、現場で地域医療構想への誤解があるとして、病床機能報告制度の機能別報告数と、地域医療構想で示されている機能別の病床の必要量は、25年でも一致し得る数値ではないと強調した(エムスリー「『全国一律の施策は限界、地域医療構想で対応を』武田・厚労省医政局長、全日病学会で特別講演」17年9月11日掲載)。 これ...  診療報酬改定や地域医療構想に共通した流れとして、急性期病床の削減がある。医療提供体制と患者像とのギャップを解消することは不可欠だが、そのために用いる政策手法や枠組みが実態と乖離してしまっては、必ずしもうまくいかない。最近、厚生労働省が丁寧に説明すればするほど、何のために示した数字なのか、ますますわかりにくくなっているのが地域医療構想の機能別必要病床数だ。 9月9日に金沢市で開催された全日本病院学会における講演のなかで、厚労省の武田俊彦医政局長は、現場で地域医療構想への誤解があるとして、病床機能報告制度の機能別報告数と、地域医療構想で示されている機能別の病床の必要量は、25年でも一致し得る数値ではないと強調した(エムスリー「『全国一律の施策は限界、地域医療構想で対応を』武田・厚労省医政局長、全日病学会で特別講演」17年9月11日掲載)。 これは、

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence