医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話~媚びないジャーナリストの劇薬処方箋~

インフルエンザワクチン不足 困るのは誰なのか?

第50回

鳥集徹

2017年11月15日号

 毎年毎年冬が近づくたびに、何がうんざりするって、インフルエンザのことだ。思い切って言うが、この国はインフルエンザに騒ぎ過ぎではないか。 今年も10月に入って、さっそく「インフルエンザワクチン」の不足がニュースとなった。国内メーカー4社が製造する17年度のワクチンは2528万本で、16年度の使用量より114万本少ないという。一部のワクチン株が想定より増殖せず、例年より1ヵ月製造開始が遅れたことが原因だそうだ。 わずか4%の減少だが、数字以上に深刻な事態だと報じるメディアもあった。なぜなら、供給遅れのために、医療機関が十分量の在庫を確保できていないからだ。ネットで検索すると、ワクチン不足のため、「在庫がなくなり次第、接種を終了する」などと告知するクリニックもたくさんあった。これによって、本格的に流行する前に、接種できない人が出る恐れがあるとも懸...  毎年毎年冬が近づくたびに、何がうんざりするって、インフルエンザのことだ。思い切って言うが、この国はインフルエンザに騒ぎ過ぎではないか。 今年も10月に入って、さっそく「インフルエンザワクチン」の不足がニュースとなった。国内メーカー4社が製造する17年度のワクチンは2528万本で、16年度の使用量より114万本少ないという。一部のワクチン株が想定より増殖せず、例年より1ヵ月製造開始が遅れたことが原因だそうだ。 わずか4%の減少だが、数字以上に深刻な事態だと報じるメディアもあった。なぜなら、供給遅れのために、医療機関が十分量の在庫を確保できていないからだ。ネットで検索すると、ワクチン不足のため、「在庫がなくなり次第、接種を終了する」などと告知するクリニックもたくさんあった。これによって、本格的に流行する前に、接種できない人が出る恐れがあるとも懸念さ

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