看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
勘違いが横行する「相手の立場になる」
第5回
大阪大学大学院医学系研究科 統合保健看護科学分野准教授 公益財団法人浅香山病院臨床研修特任部長 山川みやえ
2017年12月1日号
「患者さんの立場になって考えなさい」 この言葉は私たちの業界、とくに看護学実習の場でよく使われる言葉だ。私はあまり好きな言葉ではないが、話の流れのなかで、自分も発してしまう状況に陥ることがある。それにしても患者の立場になるとは、どういうことなのか。患者の立場だけでいいのか。では患者の家族はどうなのか。あるいは医師など他の専門職は、あえて患者の立場ということを言わないといけないのだろうか。 連載のタイトルから考えて、こういう業界の信条は、グローバルなのか。むしろ、個別化医療の推進を阻害しているようにも思える。 今回は患者の立場になるということの意味を深く考えてみたい。患者満足度とサービスの弊害 前回(11月1日号)で紹介したが、引き続き、絶賛実習中の身である。老年看護学実習は1クール3週間で計8クールあるため、24週、つまり実習は6ヵ月続く。...
「患者さんの立場になって考えなさい」 この言葉は私たちの業界、とくに看護学実習の場でよく使われる言葉だ。私はあまり好きな言葉ではないが、話の流れのなかで、自分も発してしまう状況に陥ることがある。それにしても患者の立場になるとは、どういうことなのか。患者の立場だけでいいのか。では患者の家族はどうなのか。あるいは医師など他の専門職は、あえて患者の立場ということを言わないといけないのだろうか。 連載のタイトルから考えて、こういう業界の信条は、グローバルなのか。むしろ、個別化医療の推進を阻害しているようにも思える。 今回は患者の立場になるということの意味を深く考えてみたい。患者満足度とサービスの弊害 前回(11月1日号)で紹介したが、引き続き、絶賛実習中の身である。老年看護学実習は1クール3週間で計8クールあるため、24週、つまり実習は6ヵ月続く。 リ
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