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医政羅針盤

厳しさを増す病院経営と改革の必要性

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2017年12月1日号

 11月8日開催の中央社会保険医療協議会に示された「第21回医療経済実態調査」の結果によると、一般病院の損益差額が16年度は▲4.2%となり、前年度(▲3.7%)と比較して赤字幅が0.5ポイント拡大した。本調査は2年分の定点調査だが、調査ごとに客体が異なるため、過去の調査との経年変化を見ることは必ずしも適切ではないものの、厚生労働省によると、今回のマイナス幅は「過去3番目に低い数字」だ。医療界からは、病院経営を取り巻く環境が非常に厳しくなっていることを示す結果だという声が数多く上がっている。 医業・介護収益はほとんど伸びず、前年比で0.4%増にとどまった一方で、医業・介護費用は0.8%増となり、収益の伸び以上に増加している。給与費が比較的大きな伸びを示すなかで、診療報酬が抑制され、病院の収益性が厳しくなっている状況にある。 医療経済実態調査は診療報酬...  11月8日開催の中央社会保険医療協議会に示された「第21回医療経済実態調査」の結果によると、一般病院の損益差額が16年度は▲4.2%となり、前年度(▲3.7%)と比較して赤字幅が0.5ポイント拡大した。本調査は2年分の定点調査だが、調査ごとに客体が異なるため、過去の調査との経年変化を見ることは必ずしも適切ではないものの、厚生労働省によると、今回のマイナス幅は「過去3番目に低い数字」だ。医療界からは、病院経営を取り巻く環境が非常に厳しくなっていることを示す結果だという声が数多く上がっている。 医業・介護収益はほとんど伸びず、前年比で0.4%増にとどまった一方で、医業・介護費用は0.8%増となり、収益の伸び以上に増加している。給与費が比較的大きな伸びを示すなかで、診療報酬が抑制され、病院の収益性が厳しくなっている状況にある。 医療経済実態調査は診療報酬改

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