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眺望 医薬街道

処方箋の「変更不可欄」を廃止せよ

近藤正觀

2017年12月1日号

 11月10日の中央社会保険医療協議会総会で「後発品の使用促進策の影響及び実施状況」に関する調査結果が示された。政府は20年9月までに後発品の使用割合を80%にする目標を立てているが、医療機関が発行する「処方箋」には亡霊とも言うべき「変更不可欄」が存在している。 処方箋様式は過去に2回変更されてきたが、医師の処方権を尊重するあまり、変更不可欄を設けた。医師がチェックを入れると保険薬局は同成分の後発品に替えることができず、記載された医薬品を調剤せざるを得ない。 これは先発品処方でも後発品処方でも同じだ。政府が医療費抑制の一環として声高に後発品の普及に取り組むなか、変更不可欄にチェックを入れるというのは、医師が医療費を抑制する必要がないと認識しているからではないか。 調査は保険薬局666施設、診療所610施設、病院321施設から有効回答を得たものだ...  11月10日の中央社会保険医療協議会総会で「後発品の使用促進策の影響及び実施状況」に関する調査結果が示された。政府は20年9月までに後発品の使用割合を80%にする目標を立てているが、医療機関が発行する「処方箋」には亡霊とも言うべき「変更不可欄」が存在している。 処方箋様式は過去に2回変更されてきたが、医師の処方権を尊重するあまり、変更不可欄を設けた。医師がチェックを入れると保険薬局は同成分の後発品に替えることができず、記載された医薬品を調剤せざるを得ない。 これは先発品処方でも後発品処方でも同じだ。政府が医療費抑制の一環として声高に後発品の普及に取り組むなか、変更不可欄にチェックを入れるというのは、医師が医療費を抑制する必要がないと認識しているからではないか。 調査は保険薬局666施設、診療所610施設、病院321施設から有効回答を得たものだ。最

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