平時医療体制の破錠に備える~電光石火こそ最良の有事医療~
殺傷力を増す銃弾の技術について
第41回
愛知医科大学 非常勤講師 照井資規
2017年12月1日号
相次ぐ銃乱射事件と戦争によって集積されたデータから、銃弾の破壊力の尺度が変化した。以前は、ライフル銃弾が身体に命中した場合、弾丸直径の「20倍から30倍」の範囲を破壊することが尺度だったが、10年前後から弾丸直径の「30倍から40倍」に改められた。これは、現代の小銃用弾薬の技術の進歩と、小銃用の弾薬にかける費用への考え方の変化による。 写真にあるとおり、以前の弾丸は命中した際の変形が不規則であり、弾丸直径の2倍を超えることは稀だったが、今日の弾丸は弾丸直径の3倍以上に達するほどで、さらに貫徹力も高められ、精密工業製品といえるほど進化した。 日本には15年現在(16年度警察白書統計)ライフル銃3万235挺、ライフル銃以外の猟銃14万4986挺、合計17万5221挺の銃が合法的に所持されている。違法な銃所持では、1年間に約400挺もの拳銃が押収されている。...
相次ぐ銃乱射事件と戦争によって集積されたデータから、銃弾の破壊力の尺度が変化した。以前は、ライフル銃弾が身体に命中した場合、弾丸直径の「20倍から30倍」の範囲を破壊することが尺度だったが、10年前後から弾丸直径の「30倍から40倍」に改められた。これは、現代の小銃用弾薬の技術の進歩と、小銃用の弾薬にかける費用への考え方の変化による。 写真にあるとおり、以前の弾丸は命中した際の変形が不規則であり、弾丸直径の2倍を超えることは稀だったが、今日の弾丸は弾丸直径の3倍以上に達するほどで、さらに貫徹力も高められ、精密工業製品といえるほど進化した。 日本には15年現在(16年度警察白書統計)ライフル銃3万235挺、ライフル銃以外の猟銃14万4986挺、合計17万5221挺の銃が合法的に所持されている。違法な銃所持では、1年間に約400挺もの拳銃が押収されている。治安
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