医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話~媚びないジャーナリストの劇薬処方箋~

Nスペ「血圧サージ 後追いメディアの矜持を問う

第52回

鳥集徹

2017年12月15日号

 10月29日に、NHKスペシャル(Nスぺ)で放送された「〝血圧サージ〟が危ない~命を縮める『血圧の高波』~」という番組の批判記事を『週刊文春』に書いた(「権威が教える正しい〝冬場の血圧対策〟」17年11月23日号)。 サージとは、英語で「高波」を意味する。この番組では、最新の研究によって、一時的な血圧の急上昇(高波)である血圧サージが、「日本人を襲う新たな脅威」として浮かび上がってきたと紹介。正常な人のリスクを1とすると、「高血圧」の人のリスクは1・42倍、「朝に血圧が高く、血圧サージを疑われる人」は2・47倍、「高血圧で、さらに朝の血圧サージが疑われる人」は3・92倍にもなると示し、その恐ろしさを強調した。 だが、これに多くの血圧変動の専門家が異議を表明。高齢者や糖尿病患者など動脈硬化が進み、血管がもろくなっている人ではリスクになり得るが、一時的な...  10月29日に、NHKスペシャル(Nスぺ)で放送された「〝血圧サージ〟が危ない~命を縮める『血圧の高波』~」という番組の批判記事を『週刊文春』に書いた(「権威が教える正しい〝冬場の血圧対策〟」17年11月23日号)。 サージとは、英語で「高波」を意味する。この番組では、最新の研究によって、一時的な血圧の急上昇(高波)である血圧サージが、「日本人を襲う新たな脅威」として浮かび上がってきたと紹介。正常な人のリスクを1とすると、「高血圧」の人のリスクは1・42倍、「朝に血圧が高く、血圧サージを疑われる人」は2・47倍、「高血圧で、さらに朝の血圧サージが疑われる人」は3・92倍にもなると示し、その恐ろしさを強調した。 だが、これに多くの血圧変動の専門家が異議を表明。高齢者や糖尿病患者など動脈硬化が進み、血管がもろくなっている人ではリスクになり得るが、一時的な血圧

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