医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医政羅針盤

費用対効果評価への期待と留意点

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2017年12月15日号

 高額な医薬品の相次ぐ登場などを背景として、薬剤費が高い伸びを続けており、薬価制度の「抜本改革」に向けた議論が盛り上がっている。とくに、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しや、費用対効果評価の導入が大きな課題に位置付けられてきた。 新薬創出加算については、厚生労働省が11月22日に提案した改革案では、加算対象を大幅に絞り込む内容となっており、製薬企業からは強い反対意見が沸き起こっている。他方、費用対効果評価については、製薬企業に慎重な対応を求める声があるものの、10月25日に中央社会保険医療協議会・費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会では、価格調整のあり方が大筋で合意された。 これらは、それぞれ異なる仕組みの議論ではあるが、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性の確保をどのように両立させるかという、共通の問題...  高額な医薬品の相次ぐ登場などを背景として、薬剤費が高い伸びを続けており、薬価制度の「抜本改革」に向けた議論が盛り上がっている。とくに、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しや、費用対効果評価の導入が大きな課題に位置付けられてきた。 新薬創出加算については、厚生労働省が11月22日に提案した改革案では、加算対象を大幅に絞り込む内容となっており、製薬企業からは強い反対意見が沸き起こっている。他方、費用対効果評価については、製薬企業に慎重な対応を求める声があるものの、10月25日に中央社会保険医療協議会・費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会では、価格調整のあり方が大筋で合意された。 これらは、それぞれ異なる仕組みの議論ではあるが、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性の確保をどのように両立させるかという、共通の問題に端

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence