眺望「医薬街道」
製薬業界は本気で反旗を翻したらどうか
近藤正觀
2017年12月15日号
18年度予算を巡る折衝が大詰めを迎えている。厚生労働省が管轄する年金・医療・福祉関連は社会保障予算として、国家全体予算に占める割合が最も大きい。そのため、財務省は社会保障費の抑制に躍起となっている。 例年のことだが、日本医師会のように抑制への抵抗が強いわけではなく、反論もあまりしないのが製薬業界だ。製薬業界は自民党に1億円以上の政治資金を出していながら、薬価引き下げを甘受する。社会保障財政が逼迫するのは「薬」だけの問題とは思われないのだが、おとなしい製薬業界は諾々と薬価下げを了承する。薬価算定ルールは下げるためだけに存在するかのようだ。 昨今の中央社会保険医療協議会の議論では、新薬のインセンティブの範囲の縮小、市場拡大再算定のルールの拡大、先発品薬価を後発品の水準にまで下げるルールの設置など、どれもこれも薬価引き下げに特化したルール改正...
18年度予算を巡る折衝が大詰めを迎えている。厚生労働省が管轄する年金・医療・福祉関連は社会保障予算として、国家全体予算に占める割合が最も大きい。そのため、財務省は社会保障費の抑制に躍起となっている。 例年のことだが、日本医師会のように抑制への抵抗が強いわけではなく、反論もあまりしないのが製薬業界だ。製薬業界は自民党に1億円以上の政治資金を出していながら、薬価引き下げを甘受する。社会保障財政が逼迫するのは「薬」だけの問題とは思われないのだが、おとなしい製薬業界は諾々と薬価下げを了承する。薬価算定ルールは下げるためだけに存在するかのようだ。 昨今の中央社会保険医療協議会の議論では、新薬のインセンティブの範囲の縮小、市場拡大再算定のルールの拡大、先発品薬価を後発品の水準にまで下げるルールの設置など、どれもこれも薬価引き下げに特化したルール改正であ
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