Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング
オピオイド乱用を助長するホスピス
第52回 膨大な残薬を横流しするスタッフ
ジョージメイソン大学大学院(バージニア州) パブリックヘルス専攻 堀 玲子
2017年12月15日号
日本にいると「オピオイド・クライシス」と聞いても、何のことかピンと来ないだろう。しかし、米国ではトランプ大統領がオピオイド・エピデミック(乱用)が緊急事態だと宣言したことで大騒ぎとなっている。これは米国のホスピス産業の隆盛と深く関わっている。『ワシントンポスト』はホスピスにいる患者に鎮痛剤が適切に渡っておらず、ほかに出回っていると論じていた。現状はどうなっているのかを探ってみた。 米国では約200万人が鎮痛剤の乱用や中毒に陥っている。毎日91人が、オピオイドの乱用により死亡しているという。オピオイド乱用は過剰摂取や間違った使い方、薬物依存などを含んでいる。15年には約3万3000人が死亡、半数は医師により処方されたものだった。上位リストに名を連ねたのは「メサドン」、「オキシコドン」、「フェンタニル」。米国は神経性疼痛や慢性疼痛にもオピオイ...
日本にいると「オピオイド・クライシス」と聞いても、何のことかピンと来ないだろう。しかし、米国ではトランプ大統領がオピオイド・エピデミック(乱用)が緊急事態だと宣言したことで大騒ぎとなっている。これは米国のホスピス産業の隆盛と深く関わっている。『ワシントンポスト』はホスピスにいる患者に鎮痛剤が適切に渡っておらず、ほかに出回っていると論じていた。現状はどうなっているのかを探ってみた。 米国では約200万人が鎮痛剤の乱用や中毒に陥っている。毎日91人が、オピオイドの乱用により死亡しているという。オピオイド乱用は過剰摂取や間違った使い方、薬物依存などを含んでいる。15年には約3万3000人が死亡、半数は医師により処方されたものだった。上位リストに名を連ねたのは「メサドン」、「オキシコドン」、「フェンタニル」。米国は神経性疼痛や慢性疼痛にもオピオイド系
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