OBSERVER
広津崇亮・HIROTSUバイオサイエンスCEO
2018年1月1日号
「デジタル」生物でがん検査──尿1滴でがんかどうかを判別する線虫がん検査「N─NOSE」(エヌノーズ)の実用化をめざしています。広津 時期として20年初めを目標に掲げている。ただ達成するには、やらなくてはならないことが2点ある。ひとつは症例数を増やした場合にどれぐらいの精度か臨床研究で確かめる必要がある。早期がんだと腫瘍マーカーは「10%」の精度だが、N─NOSEでは「90%」というデータがある。もうひとつは多くの検体数を捌くには自動解析装置をつくらないといけない。現在、熟練した検査員が手作業で検査している。このため日立製作所と機械化に取り組んでおり、試作機ができつつある。 N─NOSEは、ほぼすべてのがん種をカバーする「1次スクリーニング」を担える。そうなると、希少がんなどさまざまながん種の臨床研究が必要で、倫理審査中を含め30弱の施設と組んでいる...
「デジタル」生物でがん検査──尿1滴でがんかどうかを判別する線虫がん検査「N─NOSE」(エヌノーズ)の実用化をめざしています。広津 時期として20年初めを目標に掲げている。ただ達成するには、やらなくてはならないことが2点ある。ひとつは症例数を増やした場合にどれぐらいの精度か臨床研究で確かめる必要がある。早期がんだと腫瘍マーカーは「10%」の精度だが、N─NOSEでは「90%」というデータがある。もうひとつは多くの検体数を捌くには自動解析装置をつくらないといけない。現在、熟練した検査員が手作業で検査している。このため日立製作所と機械化に取り組んでおり、試作機ができつつある。 N─NOSEは、ほぼすべてのがん種をカバーする「1次スクリーニング」を担える。そうなると、希少がんなどさまざまながん種の臨床研究が必要で、倫理審査中を含め30弱の施設と組んでいる。─
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