平時医療体制の破錠に備える~電光石火こそ最良の有事医療~
銃弾と防護能力との関係について
第43回
愛知医科大学 非常勤講師 照井資規
2018年1月1日号
前回12月15日号(第42回)まで、殺傷力を増す銃弾の技術について、ライフル銃弾の口径5.56ミリ弾と7.62ミリ弾を比較しながら述べてきた。今回は銃弾と防護能力との関係について述べたい。 銃は弾丸を発射する発射台であり、破壊力をもたらすのは弾頭だ。弾頭が有する運動エネルギーを硬い弾芯で一点に絞れば「貫徹力」となる。命中時に弾頭が花弁のように開く仕組みにすれば、弾丸は目標物を貫徹せず、運動エネルギーは「衝撃力」に転換される。防弾ガラスであれば、貫徹するよりも衝撃力で亀裂を多く入れたほうが相手の視認効果を減殺できる。このように弾頭にさまざまな工夫を凝らし、目的に合わせて弾頭が有する運動エネルギーを転換することで、目標を効率的に破壊できる。弾頭がもたらす破壊力には、貫徹効果、衝撃効果、焼夷効果の3種類がある。①貫徹効果 硬い弾芯を用いて運動エネルギーを...
前回12月15日号(第42回)まで、殺傷力を増す銃弾の技術について、ライフル銃弾の口径5.56ミリ弾と7.62ミリ弾を比較しながら述べてきた。今回は銃弾と防護能力との関係について述べたい。 銃は弾丸を発射する発射台であり、破壊力をもたらすのは弾頭だ。弾頭が有する運動エネルギーを硬い弾芯で一点に絞れば「貫徹力」となる。命中時に弾頭が花弁のように開く仕組みにすれば、弾丸は目標物を貫徹せず、運動エネルギーは「衝撃力」に転換される。防弾ガラスであれば、貫徹するよりも衝撃力で亀裂を多く入れたほうが相手の視認効果を減殺できる。このように弾頭にさまざまな工夫を凝らし、目的に合わせて弾頭が有する運動エネルギーを転換することで、目標を効率的に破壊できる。弾頭がもたらす破壊力には、貫徹効果、衝撃効果、焼夷効果の3種類がある。①貫徹効果 硬い弾芯を用いて運動エネルギーを貫
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