鳥集徹の口に苦い話~媚びないジャーナリストの劇薬処方箋~
HPVワクチン推進派が有効性と安全性を証明せよ
第54回
鳥集徹
2018年1月15日号
何かと物議を醸してきた「HPVワクチン」について、17年末に、こんなニュースが報じられた。 厚生労働省が一般向けのパンフレットを改訂して最新の知見を盛り込むことを決め、「国内ではワクチンを接種した場合、10万人当たり209~144人の死亡回避が期待できる一方、重篤な副反応疑い例は10万人当たり52.5人起きていることを記す」という(毎日新聞17年12月22日付)。 厚労省がこうしたデータを国民に知らせる取り組みを始めたことは一歩前進と評価したい。百分率やハザード比のような相対的な数字だと、母数が示されないため効果を過大評価してしまいがちだ。母数と利益・不利益を実数で示すことで、本当の効果やリスクを理解しやすくなるだろう。 検査や治療によって期待できる効果や被り得るリスクについて、1000人または10万人あたりといった実数で示した表を「ファクトボックス」...
何かと物議を醸してきた「HPVワクチン」について、17年末に、こんなニュースが報じられた。 厚生労働省が一般向けのパンフレットを改訂して最新の知見を盛り込むことを決め、「国内ではワクチンを接種した場合、10万人当たり209~144人の死亡回避が期待できる一方、重篤な副反応疑い例は10万人当たり52.5人起きていることを記す」という(毎日新聞17年12月22日付)。 厚労省がこうしたデータを国民に知らせる取り組みを始めたことは一歩前進と評価したい。百分率やハザード比のような相対的な数字だと、母数が示されないため効果を過大評価してしまいがちだ。母数と利益・不利益を実数で示すことで、本当の効果やリスクを理解しやすくなるだろう。 検査や治療によって期待できる効果や被り得るリスクについて、1000人または10万人あたりといった実数で示した表を「ファクトボックス」と
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録