医薬経済オンライン

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間違いだらけのHTA

仏HASのオプジーボ評価結果

第31回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2018年2月1日号

 フランスでは既存の薬剤に対して臨床的に優れているかどうかのASMR(追加的有用性)レベルによって、給付価格が変化する。5段階のASMRレベルのうち、1~3の上位3レベルが認定されれば、価格交渉が簡略化され、さらに高めの給付価格が保証される。 具体的には、欧州4ヵ国(英国、ドイツ、イタリア、スペイン)の平均価格から最高価格の間に設定される。「既存の薬剤よりも優れていれば、価格交渉の優先権を得る」という仕組みだ。日本の有用性加算のように、レベルと加算率がリンクしているわけではない。 ASMR1~3を希望する場合には費用対効果のデータ添付が要求され、提出データはHTA(医療技術評価)機関であるHASの経済評価・公衆衛生委員会(CEESP)のレビューを受ける。 CEESPは、費用対効果そのものの良し悪し(増分費用効果比=ICERの高低)ではな...  フランスでは既存の薬剤に対して臨床的に優れているかどうかのASMR(追加的有用性)レベルによって、給付価格が変化する。5段階のASMRレベルのうち、1~3の上位3レベルが認定されれば、価格交渉が簡略化され、さらに高めの給付価格が保証される。 具体的には、欧州4ヵ国(英国、ドイツ、イタリア、スペイン)の平均価格から最高価格の間に設定される。「既存の薬剤よりも優れていれば、価格交渉の優先権を得る」という仕組みだ。日本の有用性加算のように、レベルと加算率がリンクしているわけではない。 ASMR1~3を希望する場合には費用対効果のデータ添付が要求され、提出データはHTA(医療技術評価)機関であるHASの経済評価・公衆衛生委員会(CEESP)のレビューを受ける。 CEESPは、費用対効果そのものの良し悪し(増分費用効果比=ICERの高低)ではなく、

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