医薬経済オンライン

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製薬企業の経営診断

急ピッチで進む体質強化

―科研製薬、目立つ収益性の改善―

2018年2月1日号

 科研製薬は財団法人理化学研究所を株式会社に改組、科学研究所として発足したのが48年。82年に科研薬化工を合併、現商号に改め、現在に至っている。業界では中堅だが、製品が導入品と販売提携品が主体だったため、数年前までは安定性を特色にした地味な企業だった。それでも大手が手掛ける領域とは一線を画した特色ある製品が主力で、競合が少ないだけに製品のライフサイクルが長く、緩慢だが安定成長の基盤になってきた。しかし、ここ数年は大きく変化、収益性の大幅向上、財務体質の急ピッチな改善を実現している。 変化は過去10年間の業績推移を前半と後半に分けて見てみれば歴然とする。5年間ずつで比較したのは一過性要因を排除して趨勢を見るためだ。07~11年度の前半は、5年間で売上高が15.1%増、営業利益は1.87倍だった。営業利益率は10.6%→17.2%と6.6ポイント改善。総利益率は48....  科研製薬は財団法人理化学研究所を株式会社に改組、科学研究所として発足したのが48年。82年に科研薬化工を合併、現商号に改め、現在に至っている。業界では中堅だが、製品が導入品と販売提携品が主体だったため、数年前までは安定性を特色にした地味な企業だった。それでも大手が手掛ける領域とは一線を画した特色ある製品が主力で、競合が少ないだけに製品のライフサイクルが長く、緩慢だが安定成長の基盤になってきた。しかし、ここ数年は大きく変化、収益性の大幅向上、財務体質の急ピッチな改善を実現している。 変化は過去10年間の業績推移を前半と後半に分けて見てみれば歴然とする。5年間ずつで比較したのは一過性要因を排除して趨勢を見るためだ。07~11年度の前半は、5年間で売上高が15.1%増、営業利益は1.87倍だった。営業利益率は10.6%→17.2%と6.6ポイント改善。総利益率は48.7

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