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薬剤経済学

新薬開発費の様相

第1回 抗がん剤新薬の開発は9億ドルで済む?

2018年2月1日号

 2006~15年承認の抗がん剤新薬に投じられた研究開発費は中央値6.480億ドル、平均値7.198億ドルだった。7.3年の開発期間、資金運用で得られる年7%の資本(機会)費用を加味すると中央値7.574億ドル、平均値9.056億ドルだが、それでも承認後4.0年の10製剤の売上高総額は670億ドルで、R&D総額72億ドル(資本費用で91億ドル)を圧倒する(表1)。 V.プラサド(オレゴン健康科学大学)らは「1抗がん剤の上市に要する研究開発支出と承認後の収入」(JAMAインターナル・メディシン2017年11月)でこう結論付け、産業界を代弁して必要なR&D費は27億ドルと唱えたタフツ大学医薬品開発研究センター(CSDD)の分析結果に疑問を投げ掛けた。 プラサドらは、大手10社の機密データを分析するCSDDと異なり、証券監視委員会(SEC)報告の公開...  2006~15年承認の抗がん剤新薬に投じられた研究開発費は中央値6.480億ドル、平均値7.198億ドルだった。7.3年の開発期間、資金運用で得られる年7%の資本(機会)費用を加味すると中央値7.574億ドル、平均値9.056億ドルだが、それでも承認後4.0年の10製剤の売上高総額は670億ドルで、R&D総額72億ドル(資本費用で91億ドル)を圧倒する(表1)。 V.プラサド(オレゴン健康科学大学)らは「1抗がん剤の上市に要する研究開発支出と承認後の収入」(JAMAインターナル・メディシン2017年11月)でこう結論付け、産業界を代弁して必要なR&D費は27億ドルと唱えたタフツ大学医薬品開発研究センター(CSDD)の分析結果に疑問を投げ掛けた。 プラサドらは、大手10社の機密データを分析するCSDDと異なり、証券監視委員会(SEC)報告の公開デ

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