OBSERVER
藤井隆太・厚生労働省社会保障審議会医療保険部会臨時委員(龍角散社長)
2018年2月15日号
薬を粗末にしすぎ──厚生労働省の医療保険部会の議論に参加しています。 藤井 13年から、日本商工会議所の社会保障専門委員として出席している。経済団体なので、医療の適正化を図ることと、働く世代の負担をできるだけ軽減することが主張だ。黙っていては、お金を取りやすいところから持っていかれてしまう。それも、わからないように少しずつ。若い世代の負担が増えると、やる気がなくなる。非常にそれを危惧している。──一方で、家庭薬メーカーの社長でもあります。藤井 医薬品産業という立場では、「薬を無駄にしているのではないか」と言わざるを得ない。どんどん薬をつくる一方で、患者のベッドの下から山ほど残薬が出てくるなんて、切ない話だ。医師は気軽に処方している。タダじゃないのに、薬を粗末にしすぎだ。──残薬問題の原因は。藤井 制度がよすぎて皆さんが頼ってしまうのがまず課題だ。...
薬を粗末にしすぎ──厚生労働省の医療保険部会の議論に参加しています。 藤井 13年から、日本商工会議所の社会保障専門委員として出席している。経済団体なので、医療の適正化を図ることと、働く世代の負担をできるだけ軽減することが主張だ。黙っていては、お金を取りやすいところから持っていかれてしまう。それも、わからないように少しずつ。若い世代の負担が増えると、やる気がなくなる。非常にそれを危惧している。──一方で、家庭薬メーカーの社長でもあります。藤井 医薬品産業という立場では、「薬を無駄にしているのではないか」と言わざるを得ない。どんどん薬をつくる一方で、患者のベッドの下から山ほど残薬が出てくるなんて、切ない話だ。医師は気軽に処方している。タダじゃないのに、薬を粗末にしすぎだ。──残薬問題の原因は。藤井 制度がよすぎて皆さんが頼ってしまうのがまず課題だ。う
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