技術革新と製薬企業の明日
バイオ新薬のアクセス問題
第89回 無駄を削って正当に評価すべき
生島准
2018年2月15日号
1月15日号でこれから生命科学やバイオテクノロジーのイノベーションの波が次々と押し寄せ、国内製薬産業に新薬開発を促す原動力となると解説した。国民にとっては治療法のない疾患に対して、次々と新薬が投入される幸福な時代とも言えるが、先行する欧米では揺れている。革新的なバイオ医薬の高薬価問題だ。この問題を解決しないと、医療費の制約が患者へのアクセスの壁となる悲劇的な事態となり、社会の軋轢を生む。自由市場の米国では「命の値段」に貧富の格差が生じ、欧州や日本のような国営医療や国民皆保険の国では、財政破綻を招く恐れがある。プログラム設定で明暗 ここ3年間に上市されたバイオ新薬の高薬価ランキングを見よう(表)。第1位は米国初の遺伝子治療製品となった米スパーク・セラピューティクスの「ラクスターナ」だ。PRE65遺伝子をホモで欠損した結果、誕生直後は視力があ...
1月15日号でこれから生命科学やバイオテクノロジーのイノベーションの波が次々と押し寄せ、国内製薬産業に新薬開発を促す原動力となると解説した。国民にとっては治療法のない疾患に対して、次々と新薬が投入される幸福な時代とも言えるが、先行する欧米では揺れている。革新的なバイオ医薬の高薬価問題だ。この問題を解決しないと、医療費の制約が患者へのアクセスの壁となる悲劇的な事態となり、社会の軋轢を生む。自由市場の米国では「命の値段」に貧富の格差が生じ、欧州や日本のような国営医療や国民皆保険の国では、財政破綻を招く恐れがある。プログラム設定で明暗 ここ3年間に上市されたバイオ新薬の高薬価ランキングを見よう(表)。第1位は米国初の遺伝子治療製品となった米スパーク・セラピューティクスの「ラクスターナ」だ。PRE65遺伝子をホモで欠損した結果、誕生直後は視力があるが
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