エンディングノート
松原惇子 作家
第11回
2018年2月15日号
今をもっと楽しんでほしい理想のシニアハウスをつくる70歳になる前は死ぬことは他人事だったのね。70歳になると身近な人で亡くなる人も出てきて、一番の関心事はどうしたらよく死ねるかということになった。今の目的はよく生きることではなくてよく死ぬこと。だから、「どうしたらよく死ねるの?」ということが頭から離れない。 少し前まで、私はひとりものだから、日常生活の中で死に移行できる孤独死が一番いいと思っていた。誰にも発見されなくてもかまわない、うじがわいたら高い税金を払って来たのだから行政に片付けてもらえばいい、何があっても家で頑張ろうと思っていたの。おひとりさまの今と老後を応援する団体「SSS(スリーエス)ネットワーク」の代表を務めていて、そこでもそういう話をしてきたし、『長生き地獄』(SBクリエイテイブ刊)にもそう書いた。 でも、心はコロコロ変わる...
今をもっと楽しんでほしい理想のシニアハウスをつくる70歳になる前は死ぬことは他人事だったのね。70歳になると身近な人で亡くなる人も出てきて、一番の関心事はどうしたらよく死ねるかということになった。今の目的はよく生きることではなくてよく死ぬこと。だから、「どうしたらよく死ねるの?」ということが頭から離れない。 少し前まで、私はひとりものだから、日常生活の中で死に移行できる孤独死が一番いいと思っていた。誰にも発見されなくてもかまわない、うじがわいたら高い税金を払って来たのだから行政に片付けてもらえばいい、何があっても家で頑張ろうと思っていたの。おひとりさまの今と老後を応援する団体「SSS(スリーエス)ネットワーク」の代表を務めていて、そこでもそういう話をしてきたし、『長生き地獄』(SBクリエイテイブ刊)にもそう書いた。 でも、心はコロコロ変わるの。
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