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薬剤経済学

新薬開発費の様相

第2回 効率を削がれる大手の新薬開発の宿命

2018年2月15日号

 オレゴン健康科学大学のV.プラサドらは、抗がん剤で初のFDA(米国食品医薬品局)承認を得た製薬会社が開発中に投じたR&D総額から、1剤の上市に要する費用は7.57億ドルであり、タフツCDSSの研究結果が説く27億ドルは過剰だと断じた。開発期間(88月対128月)、資本費用率の想定(年7%対9.4%)以上に、成功率(28%対8%)の違いが浮上した。 プラサドらは、大手のR&Dは非効率、データの信憑性にも疑問があると訴え、FDA初承認をめざす若い会社の〝飾りのない〟開発活動に着目、公開データを分析した研究である。同時進行のプロジェクト(2~11)の開発費用を含んでおり、失敗分も反映した。 ただ、一見この分析手法は合理的に見えるが、産業界の擁護する27億ドル説の反証にならない。アイデアの具体化=FDA承認に失敗して消えていく新興バイオテックの費...  オレゴン健康科学大学のV.プラサドらは、抗がん剤で初のFDA(米国食品医薬品局)承認を得た製薬会社が開発中に投じたR&D総額から、1剤の上市に要する費用は7.57億ドルであり、タフツCDSSの研究結果が説く27億ドルは過剰だと断じた。開発期間(88月対128月)、資本費用率の想定(年7%対9.4%)以上に、成功率(28%対8%)の違いが浮上した。 プラサドらは、大手のR&Dは非効率、データの信憑性にも疑問があると訴え、FDA初承認をめざす若い会社の〝飾りのない〟開発活動に着目、公開データを分析した研究である。同時進行のプロジェクト(2~11)の開発費用を含んでおり、失敗分も反映した。 ただ、一見この分析手法は合理的に見えるが、産業界の擁護する27億ドル説の反証にならない。アイデアの具体化=FDA承認に失敗して消えていく新興バイオテックの費用

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