衰退跳ね返すリーダー不在の製薬業界
元祖国策企業「日航」を復活させた稲盛氏は見当たらない
2018年2月15日号
かつて「財界四天王」と畏怖された小林中、水野成夫、永野重雄、櫻田武といった諸氏や、「ミスター合理化」の異名を持ち、晩年には国の第2次臨時行政調査会を率いた土光敏夫氏らと比べるのも酷な話だが、昨今の財界人は押し並べて小粒になってしまった。学歴と計算の能力は格段に上達したものの、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイを率いる“オマハの賢人”ことウォーレン・バフェット氏が、「成功する人間の最重要条件」として挙げたintegrityを欠いたままの人物が幅を利かすようになっている。 その結果、安っぽい人生訓や経営哲学をやたらと語るタレント経営者が増えるとともに、政権中枢との距離の近さを自身の権力と同一視して、これ見よがしに誇示する輩まで現れてきている。財界の「劣化」と言わざるを得ない状況だ。が、そうしたなかにおいても稲盛和夫氏の言動と立ち位置は、ほ...
かつて「財界四天王」と畏怖された小林中、水野成夫、永野重雄、櫻田武といった諸氏や、「ミスター合理化」の異名を持ち、晩年には国の第2次臨時行政調査会を率いた土光敏夫氏らと比べるのも酷な話だが、昨今の財界人は押し並べて小粒になってしまった。学歴と計算の能力は格段に上達したものの、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイを率いる“オマハの賢人”ことウォーレン・バフェット氏が、「成功する人間の最重要条件」として挙げたintegrityを欠いたままの人物が幅を利かすようになっている。 その結果、安っぽい人生訓や経営哲学をやたらと語るタレント経営者が増えるとともに、政権中枢との距離の近さを自身の権力と同一視して、これ見よがしに誇示する輩まで現れてきている。財界の「劣化」と言わざるを得ない状況だ。が、そうしたなかにおいても稲盛和夫氏の言動と立ち位置は、ほか
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