薬剤経済学
新薬開発費の様相
第3回 諸説飛び交うR&D費用急増の分析
2018年3月1日号
開発失敗の澱が積もる大手製薬会社の上市新薬あたり開発費は嵩みがちだ。浮沈の激しい新興バイオテックからFDA(米国食品医薬品局)承認抗がん剤を手にできた勝ち組のR&Dだけを見て、資本化費用26億ドル(2013年ドル)は過大、3分の1で済むと断じるのは間違いだと、『フォーブス』のM.ハーパーはオレゴン健康科学大学のV.プラサドらの主張を切り捨てた(前①②参照)。 デロイトの「R&Dの新しい将来-イノベーションの配当率測定2017」の後期開発段階にある新薬のR&D費用分析でも、少なくとも2013~15年は大手12社より中堅4社が低く、しかもプロジェクトの予測売上高は大きい(図1)。16~17年は費用が急増して逆転したが、中堅のプロジェクトは予測売上高も大きく伸び、投資と予測配当が見合っている。 ところが、定説がないのが新薬R&D費用の論争だ。2...
開発失敗の澱が積もる大手製薬会社の上市新薬あたり開発費は嵩みがちだ。浮沈の激しい新興バイオテックからFDA(米国食品医薬品局)承認抗がん剤を手にできた勝ち組のR&Dだけを見て、資本化費用26億ドル(2013年ドル)は過大、3分の1で済むと断じるのは間違いだと、『フォーブス』のM.ハーパーはオレゴン健康科学大学のV.プラサドらの主張を切り捨てた(前①②参照)。 デロイトの「R&Dの新しい将来-イノベーションの配当率測定2017」の後期開発段階にある新薬のR&D費用分析でも、少なくとも2013~15年は大手12社より中堅4社が低く、しかもプロジェクトの予測売上高は大きい(図1)。16~17年は費用が急増して逆転したが、中堅のプロジェクトは予測売上高も大きく伸び、投資と予測配当が見合っている。 ところが、定説がないのが新薬R&D費用の論争だ。26億
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