医政羅針盤
かかりつけ医機能の評価と在宅医療の推進
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2018年3月1日号
18年度診療報酬改定は、かかりつけ医機能を有する医療機関の評価が充実された点でも、特徴的な改定となった。具体的には、地域包括診療料(加算)など、かかりつけ医機能に関する診療報酬を届け出ている診療所、200床未満の病院において、初診を行った場合に、初診料(282点)に上乗せして、新設された機能強化加算(80点)が算定可能となった。当該加算を加えると、初診料が実に28.4%もの引き上げとなる。 入院でも外来でも、医療機関の機能分化・連携が進められるとともに、「地域包括ケアシステム」の構築がめざされているが、かかりつけ医機能を果たす医療機関はそのネットワークの核となる存在であり、かかりつけ医機能への適切な評価が必要なのは確かだ。 今回、評価対象として着目している地域包括診療料(加算)は、14年度診療報酬改定で設けられた点数であり、高血圧症、脂質異常症...
18年度診療報酬改定は、かかりつけ医機能を有する医療機関の評価が充実された点でも、特徴的な改定となった。具体的には、地域包括診療料(加算)など、かかりつけ医機能に関する診療報酬を届け出ている診療所、200床未満の病院において、初診を行った場合に、初診料(282点)に上乗せして、新設された機能強化加算(80点)が算定可能となった。当該加算を加えると、初診料が実に28.4%もの引き上げとなる。 入院でも外来でも、医療機関の機能分化・連携が進められるとともに、「地域包括ケアシステム」の構築がめざされているが、かかりつけ医機能を果たす医療機関はそのネットワークの核となる存在であり、かかりつけ医機能への適切な評価が必要なのは確かだ。 今回、評価対象として着目している地域包括診療料(加算)は、14年度診療報酬改定で設けられた点数であり、高血圧症、脂質異常症、
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