医薬経済オンライン

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漢方処方 千差万様

症例「卵巣」と「子宮」

第38回

みとみどう薬局漢方専門薬剤師 安廣嘉人

2018年3月1日号

 子宝の相談を受ける際には男性と女性、双方に詳しく話を聞くようにしています。とてもデリケートな問題でもあるので細心の注意を払います。 例えば、冷え性かどうかなどは聞きやすいです。しかし、このケースでは、月経の周期や痛みの有無、その量や色まで詳細に伺います。ときには、医療機関で診断された子宮や卵巣、卵管の状態のことまで伺うことが多くなりました。 相談者は、30歳代半ばを過ぎた方が増えており、子宮筋腫や子宮内膜症といった疾患を抱えている方が多いように思えます。また、卵巣嚢腫や子宮内膜症のひとつであるチョコレート嚢胞で悩んでいる方も増えてきています。 そこで今回は、卵巣嚢腫やチョコレート嚢胞を見ていくことにします。 卵巣嚢腫とは、卵巣内の一部にできた袋状の腫瘍に液体が溜まるものです。溜まった液体の種類によって、次のように分けられています。漿液性...  子宝の相談を受ける際には男性と女性、双方に詳しく話を聞くようにしています。とてもデリケートな問題でもあるので細心の注意を払います。 例えば、冷え性かどうかなどは聞きやすいです。しかし、このケースでは、月経の周期や痛みの有無、その量や色まで詳細に伺います。ときには、医療機関で診断された子宮や卵巣、卵管の状態のことまで伺うことが多くなりました。 相談者は、30歳代半ばを過ぎた方が増えており、子宮筋腫や子宮内膜症といった疾患を抱えている方が多いように思えます。また、卵巣嚢腫や子宮内膜症のひとつであるチョコレート嚢胞で悩んでいる方も増えてきています。 そこで今回は、卵巣嚢腫やチョコレート嚢胞を見ていくことにします。 卵巣嚢腫とは、卵巣内の一部にできた袋状の腫瘍に液体が溜まるものです。溜まった液体の種類によって、次のように分けられています。漿液性嚢腫

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