鳥集徹の口に苦い話~媚びないジャーナリストの劇薬処方箋~
やられ放題の製薬業界 医師の医療費タブーに切り込め
第57回
鳥集徹
2018年3月1日号
医療界や製薬業界は、国民の医療費負担の「痛み」を、どれだけ本気で思ってくれているのだろうか。 16年度の概算医療費は14年ぶりに減少したが、それでも41兆3000億円を超えている。「世界に冠たる国民皆保険制度を維持している」などと言われながらも、保険料と自己負担分だけでは賄い切れず、多額の税金で補填されているのが実情だ。日本の税収(16年は56兆3000億円)の7割相当にもなる医療費のお金は、すべて我われの財布から出ているのだ。 毎月の保険料もエゲツナイことになっている。筆者はフリーなので、国民健康保険に加入しているが、年間で何十万円という金を支払っている。以前にも書いたが、週刊誌の原稿の3~4本分にもあたる金額だ。そのうち、100万円を突破するのではないかとすら思っている。国民が暴動を起こさないのが不思議なくらいだ。 だからもうこれ以上、ビタ...
医療界や製薬業界は、国民の医療費負担の「痛み」を、どれだけ本気で思ってくれているのだろうか。 16年度の概算医療費は14年ぶりに減少したが、それでも41兆3000億円を超えている。「世界に冠たる国民皆保険制度を維持している」などと言われながらも、保険料と自己負担分だけでは賄い切れず、多額の税金で補填されているのが実情だ。日本の税収(16年は56兆3000億円)の7割相当にもなる医療費のお金は、すべて我われの財布から出ているのだ。 毎月の保険料もエゲツナイことになっている。筆者はフリーなので、国民健康保険に加入しているが、年間で何十万円という金を支払っている。以前にも書いたが、週刊誌の原稿の3~4本分にもあたる金額だ。そのうち、100万円を突破するのではないかとすら思っている。国民が暴動を起こさないのが不思議なくらいだ。 だからもうこれ以上、ビタ一文
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