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平時医療体制の破錠に備える~電光石火こそ最良の有事医療~

ハートフォード・コンセンサス

第47回

愛知医科大学 非常勤講師 照井資規

2018年3月1日号

 米国は銃乱射事件や爆破テロなど悪意による大量殺人事態に対処するため、警察や消防、軍隊、救急医療サービス全体に共通する行動方針、事前の取り決めを整備している。「The Hartford Consensus」(ザ・ハートフォード・コンセンサス)として世界中が参考にするまでに洗練されたその同意は、今では自然災害をも含めた米国の国土強靭化政策に進化している。今回は米国のこの取り組みが平時医療体制の破綻に備えるための基盤となる考え方をよく表しているものと言えるので、詳しく解説する。事前の取り決めはなぜ必要か 戦闘中や一度に大量の負傷者が発生しているような状況では、指揮官は自分の判断や方針などを一言一句説明している余裕はとてもない。部下もいちいち指示を仰ぐようなことをしていては、生存して任務を達成することができない。 事前に決めておけることは決めておき、命令・号令ひと...  米国は銃乱射事件や爆破テロなど悪意による大量殺人事態に対処するため、警察や消防、軍隊、救急医療サービス全体に共通する行動方針、事前の取り決めを整備している。「The Hartford Consensus」(ザ・ハートフォード・コンセンサス)として世界中が参考にするまでに洗練されたその同意は、今では自然災害をも含めた米国の国土強靭化政策に進化している。今回は米国のこの取り組みが平時医療体制の破綻に備えるための基盤となる考え方をよく表しているものと言えるので、詳しく解説する。事前の取り決めはなぜ必要か 戦闘中や一度に大量の負傷者が発生しているような状況では、指揮官は自分の判断や方針などを一言一句説明している余裕はとてもない。部下もいちいち指示を仰ぐようなことをしていては、生存して任務を達成することができない。 事前に決めておけることは決めておき、命令・号令ひとつで

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