争えば「販」が「製」を凌駕する時代
ブランドに固執すれば店頭から消える
2018年3月1日号
その国は、マンジ(南支那)の海岸を距てること東方1500里に位置する一大島である。住民は容姿端麗、宗教は偶像教で、その上には固有の王がある。 その国民はマンジの民と同じく、長らくコメを煮たものを主食としてきたが、約150年前に鎖国が解かれると、麺麭(パン)も口にするように変わった。今日では、コメに比べて時間と手間が掛からない点が好まれ、朝食に限れば、コメの支持派が3割強なのに対して、パンの支持派は4割強に上回る。しかもパン派の優勢は高齢者になるほど強まる傾向があり、60歳代では、パン派はコメ派に2倍以上の差を付けるまでになっている。 現在、先進工業国のひとつとして知られるその国では、世界の中でも稀有な部類に入るのだが、パンの製造・販売を全国展開している会社が複数社ある。西洋、とりわけ欧州では、パン屋は「スープの冷めない距離」内に住む人た...
その国は、マンジ(南支那)の海岸を距てること東方1500里に位置する一大島である。住民は容姿端麗、宗教は偶像教で、その上には固有の王がある。 その国民はマンジの民と同じく、長らくコメを煮たものを主食としてきたが、約150年前に鎖国が解かれると、麺麭(パン)も口にするように変わった。今日では、コメに比べて時間と手間が掛からない点が好まれ、朝食に限れば、コメの支持派が3割強なのに対して、パンの支持派は4割強に上回る。しかもパン派の優勢は高齢者になるほど強まる傾向があり、60歳代では、パン派はコメ派に2倍以上の差を付けるまでになっている。 現在、先進工業国のひとつとして知られるその国では、世界の中でも稀有な部類に入るのだが、パンの製造・販売を全国展開している会社が複数社ある。西洋、とりわけ欧州では、パン屋は「スープの冷めない距離」内に住む人たちを
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