医薬経済オンライン

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大震災で見えた仮設調剤所の「限界」

保険薬局の混乱招いた災害救助法

2018年3月1日号

 大規模災害が発生したとき保険薬局は何ができるのか。幸いにも薬剤師や事務員が無事で、使用できる医薬品が残っていれば、処方箋を受け付けて調剤できるかもしれない。それでも停電や断水になれば業務に支障を来たすことは想像に難くない。家族も心配だろうし、そもそも水や食料がなければ日々の食事さえままならない。 7年前の3月11日に発生した東日本大震災では、薬局で売っていたのど飴で空腹をしのぎながら調剤を続けた薬剤師がいた。あるいは停電で暖房が入らず、体を震わせてひとりで調剤に応じる薬剤師がいた。同じ被災者でありながら、患者が処方箋を持ってくれば調剤する。薬剤師としての責務とはいえ、簡単にできる行動ではない。 保険薬局は災害時に重要な役割を果たす。これは東日本大震災で実証されたはずだった。だが、災害救助法で保険薬局は決して頼りとされる存在ではない。災害...  大規模災害が発生したとき保険薬局は何ができるのか。幸いにも薬剤師や事務員が無事で、使用できる医薬品が残っていれば、処方箋を受け付けて調剤できるかもしれない。それでも停電や断水になれば業務に支障を来たすことは想像に難くない。家族も心配だろうし、そもそも水や食料がなければ日々の食事さえままならない。 7年前の3月11日に発生した東日本大震災では、薬局で売っていたのど飴で空腹をしのぎながら調剤を続けた薬剤師がいた。あるいは停電で暖房が入らず、体を震わせてひとりで調剤に応じる薬剤師がいた。同じ被災者でありながら、患者が処方箋を持ってくれば調剤する。薬剤師としての責務とはいえ、簡単にできる行動ではない。 保険薬局は災害時に重要な役割を果たす。これは東日本大震災で実証されたはずだった。だが、災害救助法で保険薬局は決して頼りとされる存在ではない。災害救助

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