審査建言
長期収載品撤退後の対策はできているのか?
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2018年3月15日号
長期収載品の医療上の役割についての議論がなされることもなく、高い薬は悪い薬、安い薬は良い薬という割り切りで、後発品使用促進策が論じられることが多い。新薬は医療上の役割があるが、長期収載品は「安全性に問題のない使い古された薬である」「後発品より高い薬価がついているのはおかしい」「後発品がある以上は後発品と同じ薬価で十分ではないか」「古い薬には情報の提供も収集も無駄ではないか」――などと、長期収載品に後発品を超える医療上の役割を認めない主張がますます強くなってきている。 長期収載品の薬価問題について、長期収載品と後発品の間での医療機関や医療関係者への情報提供や情報収集の現実的な違い、その違いが医療上必要なものであるかどうかの分析、長期収載品が販売中止になったときの後発品による安定供給の可能性、後発品が供給を継続しなかった場合の医療上の影響な...
長期収載品の医療上の役割についての議論がなされることもなく、高い薬は悪い薬、安い薬は良い薬という割り切りで、後発品使用促進策が論じられることが多い。新薬は医療上の役割があるが、長期収載品は「安全性に問題のない使い古された薬である」「後発品より高い薬価がついているのはおかしい」「後発品がある以上は後発品と同じ薬価で十分ではないか」「古い薬には情報の提供も収集も無駄ではないか」――などと、長期収載品に後発品を超える医療上の役割を認めない主張がますます強くなってきている。 長期収載品の薬価問題について、長期収載品と後発品の間での医療機関や医療関係者への情報提供や情報収集の現実的な違い、その違いが医療上必要なものであるかどうかの分析、長期収載品が販売中止になったときの後発品による安定供給の可能性、後発品が供給を継続しなかった場合の医療上の影響などを
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