時流遡航
哲学の脇道遊行記―その概観考察
第7回─「エビデンス」という片仮名言葉を手始めに─
本田成親
2018年4月1日号
今世間ではさまざまな分野で「エビデンス」という言葉が広く用いられるようになっています。諸々の科学研究の世界ばかりでなく、政財界や各種報道関係の世界などの社会学系分野でも幅を利かせるようになっています。もちろん、それは「evidence」という英語が片仮名表記されたものなのですが、その英語に対応する「証拠」や「根拠」といったごく普通の日本語があるにもかかわらず、なぜあえてエビデンスという言葉を用いなければならないのでしょうか。 医学や薬学の分野などでは近年とくにその傾向が強いようなのですが、不必要な片仮名表記の外来語はなるべく避けるように心掛けている身としては、そんな状況が些か不自然に思われてなりません。法令や規則の遵守を意味する「コンプライアンス」などという片仮名用語の氾濫も、エビデンスのそれと同じ流れに乗るかたちで生じたものなのでしょう。 ...
今世間ではさまざまな分野で「エビデンス」という言葉が広く用いられるようになっています。諸々の科学研究の世界ばかりでなく、政財界や各種報道関係の世界などの社会学系分野でも幅を利かせるようになっています。もちろん、それは「evidence」という英語が片仮名表記されたものなのですが、その英語に対応する「証拠」や「根拠」といったごく普通の日本語があるにもかかわらず、なぜあえてエビデンスという言葉を用いなければならないのでしょうか。 医学や薬学の分野などでは近年とくにその傾向が強いようなのですが、不必要な片仮名表記の外来語はなるべく避けるように心掛けている身としては、そんな状況が些か不自然に思われてなりません。法令や規則の遵守を意味する「コンプライアンス」などという片仮名用語の氾濫も、エビデンスのそれと同じ流れに乗るかたちで生じたものなのでしょう。 国際
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