経済記事の読み方
実証実験を続ける銀行の「思惑」
金融庁も指導に入った仮想通貨「業界」の今後
2018年4月1日号
1月下旬に580億円の仮想通貨を流出させたコインチェック。記者会見の場に登場した社長の表情は、どこか他人事のようだった。脇に座る取締役に説明を任せ、口をへの字に曲げ、視線は虚空を彷徨っている。 前々回に取り上げた「シェアハウス」同様、コインチェック事件で感じるのは、事業者の脆弱な経営体質と個人投資家のおぞましい拝金主義である。信用力といい、流動性といい、円などの法定通貨に遠く及ばないデジタルマネーの異常な高騰に小躍りし、憑かれたように買い漁る人たちの投機熱に唖然とする。 仮想通貨の話題が登場して、まだ数年しか経っていない。14年にマウントゴックスが破綻して注目を浴びたが、コインチェック事件を契機に仮想通貨の「業界」で異変が起きた。 ひとつは、「取引所」の名称が消えて「交換業者」に変わったことである。日本経済新聞が先陣を切った。杜撰なシス...
1月下旬に580億円の仮想通貨を流出させたコインチェック。記者会見の場に登場した社長の表情は、どこか他人事のようだった。脇に座る取締役に説明を任せ、口をへの字に曲げ、視線は虚空を彷徨っている。 前々回に取り上げた「シェアハウス」同様、コインチェック事件で感じるのは、事業者の脆弱な経営体質と個人投資家のおぞましい拝金主義である。信用力といい、流動性といい、円などの法定通貨に遠く及ばないデジタルマネーの異常な高騰に小躍りし、憑かれたように買い漁る人たちの投機熱に唖然とする。 仮想通貨の話題が登場して、まだ数年しか経っていない。14年にマウントゴックスが破綻して注目を浴びたが、コインチェック事件を契機に仮想通貨の「業界」で異変が起きた。 ひとつは、「取引所」の名称が消えて「交換業者」に変わったことである。日本経済新聞が先陣を切った。杜撰なシステム
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録